お子さんがテレビを見ているときやぼーっとしているとき、お口がポカンとあいて口呼吸になっていることありませんか?これは近年お子さんに増えている症状で、放っておくとさまざまなお口のトラブルにつながります。
今回はお口ポカンがお子さまに与える影響と、その治療法についてご説明します。
お口ポカン(口呼吸)が引き起こす影響とは?
「お口ポカン」とは常にお口が開いている状態のことで、専門的には口唇閉鎖不全症と呼ばれます。舌やお口周りの筋肉が弱かったり、上顎の骨が狭いことで鼻呼吸が難しいお子さまに多い症状です。
お口ポカンが引き起こす健康面への問題には、以下のようなものがあります。
口呼吸の習慣化
口呼吸が習慣化すると、お口の中や唇が乾燥して免疫力が低下したり、さらには歯並びの悪化や睡眠障害(いびき、睡眠時無呼吸症候群など)のリスクが高まります。
歯並びやお顔の発達への影響
口が開いたままになると舌が正しい位置に置かれないため、上顎の発達に問題が生じます。これにより歯並びが乱れたり、お顔の骨格にも影響する場合があります。
集中力や学習への影響
口呼吸によって脳への酸素供給が不十分になり、集中力の低下や学習能力に影響を及ぼすことがあります。
お口ポカンへの対策「MFT(口腔筋機能療法)」
お口ポカンに対して効果的な対策として、「MFT(口腔筋機能療法)」が注目されています。MFTは口の周りの筋肉や舌の機能を改善するためのトレーニングで、とくに以下のような症状がある場合に有効です。
口呼吸
鼻呼吸を促し、口が閉じた状態を維持するトレーニングをします。
不正咬合(歯並びの問題)
歯並びや咬み合わせを改善します。
舌の位置の問題
舌が正しい位置にあることを学び、発音や呼吸を正しくします。
顎の発達不良
顎の筋肉の発達をサポートし、骨格の正しい成長を促進します。
MFTはお口ポカンを改善するための効果的なトレーニング方法です。正しい指導のもとで継続的に取り組むことでお子さまの口唇閉鎖を促し、健康な口腔機能を育めます。
お口ポカンに気がついたら早めの対策と適切な治療を行い、子どものお口の健康を守りましょう。
当院は神戸にある小児専門の歯科診療室です。お子さまの歯並びや噛み合わせなど気になることがありましたら、ぜひ一度ご相談ください!